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📖 追放された聖女は辺境でスローライフを満喫する~最強の回復魔法で村を復興して、イケメン薬師に愛されちゃいました~

辺境への追放・新たな計画

1.5K words

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ユーリの問い詰めに、リリアは言葉を詰まらせた。彼の鋭い視線が、まるで心の奥底まで見透かすかのようだ。リリアは、自分が追放された聖女であることを打ち明けるべきか、それとも隠すべきか、一瞬のうちに考えた。しかし、この村で生きていくためには、正直になるしかないと覚悟を決めた。 「……私は、リリアと言います。元・聖女です。教会の陰謀で濡れ衣を着せられ、追放されました」 リリアは、そう言って静かに頭を下げた。ユーリは、驚いたように目を見開いたが、すぐに表情を引き締めた。 「聖女? それはまた、とんでもない身分だな。だが、今のお前はただの流れ者だ。この村に何の用だ?」 ユーリの言葉は、冷たかった。リリアは、それでもめげずに訴えた。 「私は、ここで暮らしたいんです。自分の知識を活かして、村の役に立ちたい。薬草のことも、少しなら分かります」 リリアがそう言うと、ユーリはしばらく考え込んだ。そして、ため息をついて言った。 「……分かった。まずは、診療所に来い。話はそれからだ」 ユーリは、そう言って歩き出した。リリアは、慌ててその後を追った。 診療所に着くと、ユーリはリリアに椅子を勧めた。部屋の中は、薬草の香りが漂い、棚にはびんや乾燥した植物が並んでいる。ユーリは、向かいに座ると、真剣な表情で切り出した。 「この村は、もうすぐ滅びるかもしれない。若い者は皆、都会へ出て行き、残っているのは年寄りばかりだ。畑は荒れ、薬草も採れなくなってきている。このままでは、村人は病気になっても治すこともできない」 ユーリの言葉に、リリアは驚いた。確かに、村は静かで、活気がない。だが、ここまで深刻だとは思わなかった。 「何か、私にできることはありませんか?」 リリアが尋ねると、ユーリは少し迷った後、口を開いた。 「……お前が本当に薬草の知識があるなら、手伝ってほしい。だが、村人はよそ者を簡単に信用しない。特に、聖女なんて名乗る奴はな」 ユーリの言葉に、リリアは胸が痛んだ。だが、それも当然だ。自分は、教会に利用されていただけの存在だ。村人から見れば、ただの厄介者かもしれない。 「それでも、私はここで頑張りたいです。少しずつでも、信頼を得られるように努力します」 リリアがそう言うと、ユーリは少しだけ表情を緩めた。 「……分かった。まずは、仮の住居を用意する。それから、仕事として薬草採取を頼みたい。ただし、報酬は安いぞ」 リリアは、嬉しくなって頷いた。 「ありがとうございます! 精一杯頑張ります!」 ユーリは、リリアを診療所の裏手に連れて行った。そこには、小さな薬草畑があった。しかし、その薬草は、どれも枯れかけていた。 「ここが、俺の薬草畑だ。だが、最近なぜか枯れてしまうんだ。水もやっているし、土も悪くないはずなんだが……」 ユーリは、困ったように頭を掻いた。リリアは、しゃがみ込んで土を触ってみた。 「……この土、少しおかしいですね。何か、薬草の成長を阻害するものが混ざっているような気がします」 リリアがそう言うと、ユーリは驚いた顔をした。 「そんなことが分かるのか?」 「はい。孤児院で、土の状態を見る方法を教わりました。少し調べてみてもいいですか?」 リリアが尋ねると、ユーリは頷いた。リリアは、土を手に取って、匂いを嗅いだり、色を確かめたりした。そして、あることに気がついた。 「……この土、何か変な匂いがします。もしかしたら、何かが混入しているのかもしれません」 リリアの言葉に、ユーリは眉をひそめた。 「混入? そんなことがあり得るのか?」 「はい。例えば、魔獣の血や、特定の薬草を腐らせたものなどが混ざると、土が汚染されることがあります。もしかしたら、それが原因かもしれません」 リリアは、そう説明した。ユーリは、考え込むように顎に手を当てた。 「……確かに、最近魔獣が出るようになった。もしかしたら、その影響かもしれないな」 ユーリは、そう言ってため息をついた。リリアは、何とかしたいと思った。 「私に、何かお手伝いできることがあれば、言ってください」 リリアがそう言うと、ユーリは少しだけ微笑んだ。 「ああ、頼む。まずは、この薬草畑を何とかしたい。お前の知識を貸してくれ」 リリアは、力強く頷いた。 リリアは、ユーリと一緒に薬草畑の土を調べ始めた。ユーリは、リリアの知識に感心しながらも、まだ完全には信頼していないようだった。しかし、リリアはそんなことは気にせず、自分のできることを精一杯やろうと決意した。 「この土、やはり何かが混ざっていますね。少し掘り返してみましょう」 リリアは、スコップで土を掘り返した。すると、土の中から、黒い塊が出てきた。 「これは……何ですか?」 リリアが尋ねると、ユーリはその塊を手に取って、まじまじと見つめた。 「……これは、魔獣の死骸の一部だ。それも、かなり古いものだな。どうしてこんなものが土の中に?」 ユーリは、不思議そうに首を傾げた。リリアは、その黒い塊を見て、あることに気がついた。 「この魔獣の死骸、もしかしたら、この土を汚染しているのかもしれません。取り除けば、薬草もまた育つようになるかもしれません」 リリアがそう言うと、ユーリは感心したように頷いた。 「なるほど。お前の言う通りかもしれない。さっそく、これを取り除こう」 ユーリは、リリアと一緒に、土の中から魔獣の死骸を取り除いた。すると、土の匂いが少し変わったような気がした。 「これで、少しは良くなるかもしれないな」 ユーリは、そう言ってリリアを見た。その目は、さっきよりも少しだけ柔らかくなっていた。 「……ありがとう。お前のおかげで、助かった」 ユーリの言葉に、リリアは嬉しくなった。 「いいえ、私も勉強になりました。これからも、よろしくお願いします」 リリアがそう言うと、ユーリは微笑んだ。 「ああ、こちらこそ。さて、今日はもう遅いし、明日から本格的に始めよう。住居は、診療所の隣の空き家を使うといい」 ユーリは、そう言ってリリアを案内した。リリアは、新しい生活に期待を膨らませた。 その夜、リリアは空き家で一人、これからのことを考えていた。村を復興させるために、できることはたくさんある。まずは、薬草畑を復活させること。そして、村人たちの信頼を得ること。 「頑張ろう」 リリアは、そう呟いて、眠りについた。 翌朝、リリアは早速、薬草畑の様子を見に行った。昨日、魔獣の死骸を取り除いたおかげか、土の状態は少し良くなっているように感じた。しかし、まだ完全に回復したわけではない。 「もう少し、何かできることはないかな……」 リリアは、薬草畑の隅々まで観察した。すると、畑の端の方で、何かが光っているのに気がついた。 リリアが診療所の裏手で、不自然に枯れた薬草畑を見つける。
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