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📖 捨てられた聖女は冷徹公爵の契約婚約者となり、偽りの恋で王国を救う

追放と契約・最初の手がかり

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昨夜の魔物の襲撃から、かろうじて命をつないだ私は、ユリウス公爵の指示で書斎に戻り、朝を迎えていた。窓の外には、夜の闇が残る中、城の中庭に魔物の死骸がいくつか転がっている。あの襲撃は、偶然ではなかった。魔物たちはまるで何者かに操られるように、まっすぐに城を目指してきた。私はユリウスに、この襲撃の背後に何者かがいるのではないかと問いただした。彼は腕を組み、険しい表情で答えた。「確かに、あの魔物の動きは異常だった。だが、証拠もなく王都に乗り込むわけにはいかない。まずは辺境の安全を確保するのが先決だ」私はその言葉に反論したかったが、彼の決意は固いようだった。仕方なく、私は自分で調査を始めることにした。 ユリウスの許可を得て、私は城の倉庫に保管された魔物の死骸を調べ始めた。昨夜の戦闘で倒した魔物の一体を、慎重に観察する。その爪の間には、かすかに銀色の粉が残っていた。私はそれを指でこすり取り、鼻に近づけて匂いを嗅ぐ。かすかに硫黄のような匂いがする。これは、ただの魔物ではない。何者かが魔法で強化し、操っていた可能性が高い。私はさらに詳しく調べるため、魔物の体内に残された魔力の痕跡を分析しようとした。しかし、魔力を失った私には、直接感じ取ることができない。代わりに、私は持参した魔道具を使って、魔力の残滓を可視化することにした。魔道具をかざすと、魔物の体内から青白い光が浮かび上がる。その光は、特定のパターンを描いていた。これは、王都の神殿でしか使われない儀式魔法の痕跡だ。私は確信した。「この痕跡は、神殿の儀式魔法です。しかも、かなり高度なものです」ユリウスは私の報告を聞き、眉をひそめた。「神殿の魔法だと? だが、神殿がなぜ魔物を操る必要がある」私は首を振る。「神殿そのものが関与しているとは限りません。この魔法を使えるのは、神殿の上級司祭か、あるいは聖女だけです」私はセシリアの名前を思い浮かべたが、確証はない。ユリウスはしばらく考え込んだ後、私に言った。「証拠としてはまだ不十分だ。王都に乗り込むのは待て。まずは辺境の安全を確保する。魔物の襲撃が続くようなら、領民を守るのが優先だ」私はその命令に従うしかなかった。だが、このまま黙って待つわけにはいかない。私はユリウスに内緒で、独自に調査を進めることを決意した。 その日の午後、私はユリウスの許可を得て、城の図書室を訪れた。目的は、古代魔法に関する文献を探すことだ。もし、この魔物の襲撃がセシリアの仕業なら、彼女は私の聖女の力を奪っただけでなく、さらに何かを企んでいる可能性がある。私は図書室の奥へ進み、古い書棚を調べ始めた。すると、一冊の古びた本が目に留まった。背表紙には「古代魔法大全」と書かれている。私はそれを手に取り、ページをめくった。すると、あるページに、聖女の力を封印する儀式についての記述を見つけた。そこには、聖女の力は奪われるのではなく、特定の儀式によって封印されるということが書かれていた。私は驚きのあまり、その場に立ち尽くした。もし、私の力が封印されただけなら、封印を解く方法があるかもしれない。私はさらに読み進めた。封印を解くには、古代の神殿に伝わる特別な触媒と、特定の呪文が必要らしい。私はその触媒の材料をメモに書き留めた。月光草、銀の雫、そして聖女の血。私は自分の指を見つめた。聖女の血か。私はまだ聖女だった頃の血を、小瓶に保存していたことを思い出した。それは、儀式に使うために取っておいたものだ。私はその小瓶を探すため、自分の部屋へ向かおうとした。その時、図書室の扉が開き、ユリウスが入ってきた。「何をしている」彼は私の手にある本を見て、問いかけた。私は本を閉じ、彼に向き直った。「古代魔法の研究です。魔物の襲撃の手がかりを探しています」ユリウスは私の言葉を信じたようで、頷いた。「ならば、ここで研究を続けろ。だが、無理はするな」彼はそう言って、図書室を出て行った。私は彼の背中を見送りながら、心の中で誓った。必ず、封印を解く方法を見つけ出してやる。 私はユリウスが去った後、再び本を開き、封印の儀式の詳細を読み始めた。すると、ページの端に、古い文字で何かが書かれていることに気づいた。それは、まるで誰かが書き加えたかのような、かすかな文字だった。私はその文字を解読しようと、目を凝らした。 リリアが古びたページをめくり、封印の記述に指を這わせながら、驚きに目を見開く。
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