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📖 追放された鑑定士、最強の【廃品回収】スキルでダンジョン都市を再建する

追放と再出発・反撃

1.3K words

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翌朝、廃教会の地下に作られた隠し部屋で、リョウタは目を覚ました。昨夜のガルドの襲撃から逃げ延びた二人は、ここを一時の避難所としていた。エリナは壁にもたれて眠っており、その腕には包帯が巻かれている。リョウタは彼女を起こさないように立ち上がり、部屋の隅に積まれた廃材を見つめた。 「よし、今日からここを要塞化するぞ」 リョウタは決意を新たにした。ガルドがエリナを直接狙う以上、この場所を守り抜くしかない。彼はエリナが残した設計図を取り出し、廃教会の構造を確認した。壁は薄く、窓は割れたままだ。これでは傭兵の侵入を防げない。 「まずは壁を補強し、罠を仕掛ける。それから、ギルド支部として使えるようにするんだ」 リョウタは廃品回収のスキルを発動するため、手近な鉄パイプを拾い上げた。しかし、MPはまだ完全には回復していない。昨夜の戦いで消耗しきったのだ。それでも、彼は歯を食いしばってスキルを使い始めた。 リョウタは廃品回収で鉄パイプを強化し、壁に沿って防壁を組み立て始めた。スキルを使うたびにMPが減っていくのを感じる。エリナが目を覚まし、彼の作業を見つめた。 「リョウタさん、無理をしないでください」 「大丈夫だ。まだやれる」 リョウタは笑顔を作ったが、額には汗がにじんでいる。彼は設計図に従い、窓に鉄格子をはめ込み、入口に落とし穴を掘った。廃材から作った棘付きの板を壁に設置し、侵入者を阻む準備を整える。 「これで一応の防御はできた。次は罠を仕掛けるぞ」 リョウタはさらにスキルを使い、天井に網を張り、床に油を塗った。しかし、その時、彼の視界が揺らぎ、膝をついた。 「リョウタさん!」 エリナが駆け寄り、彼の腕を支えた。リョウタは息を荒げながらも、立ち上がろうとする。 「まだ……終わってない」 「もう十分です! これ以上使ったら、あなたが倒れてしまいます!」 エリナの声に、リョウタははっとした。彼は自分の手を見つめると、震えている。MPが限界を超えているのだ。それでも、彼はエリナを守りたいという思いで、スキルを使い続けようとした。 「エリナさん、あなたを守るためだ。俺はやれる」 「そんなことより、あなたが生きていてくれなければ意味がありません!」 エリナは涙を浮かべて訴えた。リョウタはその言葉に胸を打たれ、スキルの使用を一旦止めた。彼は壁にもたれて座り込み、深く息を吐いた。 「すまない……少し休むよ」 「ええ。私も手伝いますから」 エリナは設計図を広げ、リョウタに指示を仰ぎながら、罠の設置を手伝い始めた。彼女の手際は良く、貴族の令嬢でありながら、建築の知識がしっかりと身についていることがわかる。 「エリナさん、よくこんなに詳しいな」 「父から教わりました。この街を再建するために、設計士としての技術を学んでいたんです」 エリナは少し寂しそうに微笑んだ。リョウタは彼女の強い意志を感じ、さらに協力したいと思った。 「じゃあ、一緒にやろう。この教会を、俺たちの拠点にするんだ」 「はい!」 二人は協力して作業を進めた。リョウタはスキルを適度に使い、エリナは設計図を基に配置を決める。やがて、廃教会は見違えるように整備され、防壁と罠が張り巡らされた。 「これで、ある程度の攻撃には耐えられるはずだ」 リョウタは満足そうに頷いた。しかし、彼のMPはまだ回復しておらず、立っているのもやっとだった。エリナはそんな彼を心配そうに見つめ、水筒を差し出した。 「少し休んでください。私が様子を見ていますから」 「ありがとう……でも、まだやることがある」 リョウタは立ち上がり、廃教会の中央にある祭壇を見つめた。そこに、冒険者ギルドの支部として機能させるための看板を掲げようと考えたのだ。 リョウタは廃材から看板を作り、廃教会の入口に掲げた。そこには「冒険者ギルド支部」と書かれている。エリナはその様子を見て、目を輝かせた。 「これで、この場所が正式な拠点になりますね」 「ああ。ここを拠点に、少しずつ街を再建していくんだ」 リョウタはエリナに向き直り、真剣な表情で言った。 「エリナさん、あなたの力を貸してほしい。この街を立て直すために」 エリナは一瞬驚いたが、すぐに微笑んで頷いた。 「もちろんです。私も、この街を再建したいと思っていましたから」 二人は固く手を握り合った。その時、リョウタはエリナの手が震えていることに気づいた。彼は優しくその手を包み込んだ。 「怖いですか?」 「少し……でも、あなたがそばにいてくれるなら、大丈夫です」 エリナは顔を赤らめ、うつむいた。リョウタもまた、胸の高鳴りを感じていた。彼は彼女の手を離し、照れくさそうに頭をかいた。 「じゃあ、これからもよろしく頼む」 「はい!」 その時、廃教会の外から物音が聞こえた。リョウタは警戒して入口に向かうと、そこには一人の少年が立っていた。少年は息を切らせており、何か伝えたいことがあるようだ。 「あの、リョウタさんですか?」 「そうだが、どうした?」 少年は周りを見渡してから、声を潜めて言った。 「ギルド長のガルドが、ダンジョン最深部の封印を解くための禁呪の儀式を始めたって噂です」 リョウタはその言葉に衝撃を受けた。エリナもまた、顔を青ざめさせて近づいてきた。 「禁呪の儀式……それって、どういうことですか?」 「詳しいことはわかりませんが、あの人は最深部の力を使って、この街を支配しようとしているらしいです」 リョウタは拳を握りしめた。ガルドの野望を止めるためには、早急に行動を起こさなければならない。しかし、彼のMPはまだ回復していない。 リョウタは少年に礼を言い、彼を帰した。そして、エリナと共に廃教会の中へ戻り、今後の方針を話し合おうとした。しかし、その時、遠くから地響きのような音が聞こえてきた。 ガルドがダンジョン最深部の封印を解くため、禁呪の儀式を開始したとの情報が入る。
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