📖 追放された鑑定士、最強の【廃品回収】スキルでダンジョン都市を再建する
追放と再出発・最初の手がかり
リョウタとエリナは、廃教会の地下に続く隠し扉を見つけた。昨日の作業中、祭壇の裏に古い鉄の輪を見つけ、それを引っ張ると、床の一部が沈み、階段が現れたのだ。
「ここ、こんな場所があったんですね」
エリナが慎重に階段を降りる。リョウタも続き、手にした魔導ランプで周囲を照らした。空気はひんやりと湿り、長い間、誰も足を踏み入れていなかったことを物語っていた。
「何か手がかりがあるかもしれない」
リョウタは期待を込めて言った。彼の【廃品回収】スキルは、廃棄物を貴重な素材に変える。この隠し部屋に、ダンジョンコア修復の鍵があるかもしれない。
階段を降りきると、そこは小さな書斎のような部屋だった。壁には本棚が並び、机の上には埃をかぶった書類が積まれている。リョウタはランプをかざし、部屋の様子を確認した。
「古い日記がありますね」
エリナが机の上に置かれた一冊の本を手に取った。革表紙で、金具が錆びている。リョウタはそれを受け取り、ページをめくった。
日記は、かつてこの教会がダンジョンと深く関わっていたことを記していた。著者は、この街の初代ギルド長らしく、ダンジョンの構造や、コアの存在について詳細に書いている。
「ダンジョンコア……それは、ダンジョンの心臓部とも言えるものだ。これを修復すれば、ダンジョンは再び活性化するかもしれない」
リョウタは日記の一節を指さした。そこには、コアの修復には「特定の素材」と「儀式」が必要だと書かれている。しかし、肝心の素材の名前や儀式の詳細は、日記が途中で途切れていた。
「この続きは、ダンジョンの『深部』にあるらしい。だが、そこは危険な魔物が生息していると……」
エリナが日記の別のページを開き、地図らしきものを広げた。そこには、ダンジョンの構造が描かれ、深部への道が記されている。
「ここに行けば、手がかりが得られるかもしれない」
リョウタは決意を固めた。しかし、エリナは心配そうな顔をする。
「でも、危険です。あなたのスキルは強力ですが、MPの消耗が激しい。深部まで行くのは無理かもしれません」
「それでも、やるしかない。この街を再建するためには、ダンジョンコアを修復する必要があるんだ」
リョウタは日記を閉じ、立ち上がった。しかし、その時、突然、部屋の隅で物音がした。
「誰かいる!」
リョウタはランプを向けた。すると、暗がりから、小さな影が飛び出してきた。それは、ゴブリンだった。どうやら、地下に潜んでいたらしい。
「くっ!」
リョウタは咄嗟に身をかわし、エリナを守るように前に立った。ゴブリンは鋭い牙をむき出しにして、襲いかかってくる。リョウタは手持ちの廃材をスキルで変換し、即席の武器を作り出した。
「お前の相手は俺だ!」
リョウタはゴブリンと対峙した。しかし、MPの消耗が激しく、頭痛が走る。それでも、彼はエリナを守るために戦い続けた。
激しい戦いの末、リョウタはゴブリンを撃退した。しかし、彼は疲労で膝をつき、その場に倒れ込んだ。
「リョウタさん!」
エリナが駆け寄り、彼を支えた。リョウタは息を切らしながらも、微笑んだ。
「大丈夫……なんとか倒せた」
「無理をしないでください。あなたのスキルは強力ですが、代償が大きすぎます」
エリナはリョウタの額の汗を拭い、心配そうに見つめた。リョウタはその視線に、少し照れくささを感じた。
「でも、この日記のおかげで、ダンジョンコア修復の手がかりが掴めました。これで、この街を再建できるかもしれません」
リョウタは日記を手に取り、エリナに見せた。エリナはその内容を確認し、頷いた。
「確かに、これは重要な情報です。しかし、深部に行くには、準備が必要です。まずは、この教会の改修を進めながら、情報を集めましょう」
エリナはそう提案した。リョウタはその言葉に同意し、二人で協力して進めていくことを確認した。
「エリナさん、あなたはなぜ、ここまでこの街の再建にこだわるんですか?」
リョウタは何気なく尋ねた。エリナは一瞬、躊躇したが、やがて静かに答えた。
「……この街は、私の一族がかつて治めていた場所です。父が失脚してから、この街は衰退しました。私は、その汚名をそそぎたいんです」
エリナの目には、強い決意が宿っていた。リョウタはその言葉に、自分の両親のことを重ねた。
「俺も、この街を再建したい。両親が亡くなった時、この街はまだ活気があった。だから、もう一度、あの頃の姿に戻したいんだ」
二人は互いの思いを共有し、絆を深めた。リョウタは、エリナと共にこの街を再建することを、改めて決意した。
その夜、ギルドの一室で、ガルドは部下を呼び寄せ、密命を下した。
ガルドが部下に「今夜、北門の結界を弱めろ」と命じる。






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